承元四年庚午(1210)正月大
承元四年(1210)正月大一日庚寅。相州爲將軍家御使。令奉幣于鶴岳八幡宮給。右大將家御時不及日次沙汰。太畧以元日有御奉幣。近年癈而無此儀。今年被興佳例云々。 |
読下し そうしゅう しょうぐんけ おんし
な つるがおかはちまんぐう に ほうへいせし
たま
承元四年(1210)正月大一日庚寅。相州、將軍家@の御使と爲し、
鶴岳八幡宮 于 奉幣令め給ふ。
うだいしょうけ
おんとき ひなみ さた
およばず たいりゃくもっ がんじつ ごほうへい
あ きんねんはい て かく
ぎ な ことし かれい おこさる うんぬん
右大將家の御時は日次の沙汰に不及。太畧以て元日に御奉幣有り。近年癈し而此の儀無し。今年佳例を興被ると云々。
現代語承元四年(1210)正月大一日庚寅。相州義時は、将軍実朝様の代参で、鶴岡八幡宮へ幣を奉納しました。右大将家頼朝様の時は、その日の吉凶にこだわりませんでした。殆ど元日に参拝されておりました。最近は、止めてこの儀式をしませんでしたが、今年は良い例としてを復活したそうな。
参考@將軍家は、実朝。数えで十九歳。
承元四年(1210)正月大廿六日乙夘。リ。將軍家御行始。入御廣元朝臣亭。義C持御釼云々。 |
読下し はれ
しょうぐんけ みゆきはじめ ひろもとあそん
てい にゅうぎょ よしきよぎょけん
も うんぬん
承元四年(1210)正月大廿六日乙夘。リ。將軍家、御行始。廣元朝臣の亭へ入御す。義C御釼を持つと云々。
現代語承元四年(1210)正月大二十六日乙卯。晴れです。将軍実朝様の今年最初のお出かけ始めです。大江広元の屋敷へ行かれました。佐々木五郎義Cが刀持ちです。