吾妻鏡入門第廿二巻
建保三年乙亥(1215)七月大
| 建保三年(1215)七月大六日癸巳。晴。坊門黄門〔忠信卿〕被進去六月二日仙洞哥合〔衆議判〕一巻於將軍家。是依内々勅定也云々。 |
読下し はれ ぼうもんこうもん 〔ただのぶきょう〕 さんぬ ろくがつふつか
せんとう うたあわ 〔しゅうぎ はん〕 いっかんを
しょうぐんけ すす られ
建保三年(1215)七月大六日癸巳。晴。坊門黄門〔忠信卿〕
去る六月二日の仙洞の哥合せ〔衆議の判〕一巻於將軍家に進め被る。
これ ないない ちょくてい よっ なり うんぬん
是、内々の勅定に依て也と云々。
現代語建保三年(1215)七月大六日癸巳。晴れです。坊門中納言〔忠信さん〕が、先日の六月二日に後鳥羽上皇の居所仙洞での和歌の会のまとめ〔参加者の花押付〕一巻を将軍実朝様に送ってきました。これは内々の上皇の仰せだからだそうな。
| 建保三年(1215)七月大十九日丙午。町人以下鎌倉中諸商人。可定員數之由被仰下。朝光奉行之。 |
読下し
ちょうにんいげ かまくらちう しょしょうにん いんずう
さだ べ のよしおお くださる ともみつこれ
ぶぎょう
建保三年(1215)七月大十九日丙午。町人以下鎌倉中の諸商人、員數を定める可し之由仰せ下被る。朝光之を奉行す。
現代語建保三年(1215)七月大十九日丙午。町の人々を始めとする鎌倉中の色々な商人の人数を決めて、座を設けて営業権を設定するように、命じられました。結城左衛門尉朝光がこれを担当します。
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