吾妻鏡入門第廿三巻

建保五年丁丑(1217)七月大

読下し　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 はれ　　きょうと　　ししゃさんちゃく　　　さんぬ　とおか よ　　　　　じょうこうおんおこりやまい　〔　ごとばいん　しゅが　　　〕
建保五年(1217)七月大廿四日己亥。�ﾘ。京都の使者參着す。去る十日自り。上皇　御瘧病〔後鳥羽院朱書き〕。

まいにちはっせし　たま　　　　ないげ　　　ごきとう　　　　さら　　そ　　 げん　 あらわさず　うんぬん
毎日發令め給ふ。内外の御祈祷、更に其の驗を見不と云々。

現代語建保五年(1217)七月大二十四日己亥。晴れです。京都からの連絡が着きました。先達ての十日から後鳥羽上皇がマラリヤから来る悪寒と震えの病気で、毎日発作がおこります。仏教やその他の宗教の祈祷を行っても、その効き目がありませんとの事です。

読下し　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 はれ　　やましろのさいふほうがんゆきみうら　しせつ　　な　　　じょうらく　　　　いん　　ごのう　　こと　　よっ　　なり
建保五年(1217)七月大廿六日辛丑。�ﾘ。 山城大夫判官行村、 使節と爲し上洛す。院の御惱の事に依て也。

現代語建保五年(1217)七月大廿六日辛丑。晴れです。山城大夫判官二階堂行村が、派遣員として京都へ上ります。後鳥羽院の病気の見舞いです。

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