貞應元年壬午(1222)十月大
貞應元年(1222)十月大五日己夘。陰。申刻。地震。 |
読下し くもり
さるのこく ぢしん
貞應元年(1222)十月大五日己夘。陰。申刻、地震。
現代語貞應元年(1222)十月大五日己卯。曇りです。午後四時頃に地震です。
貞應元年(1222)十月大十五日己丑。大慈寺一切經會也。二位家御出。前奥州參詣。諸人群參。今日。二品御本尊釋迦如來像供養。導師近江聖人實禎。御布施砂金十兩。唐綾三端云々。 |
読下し だいじじ いっさいきょうえなり にいけ い たま さきのおうしゅうさんけい しょにんぐんさん
貞應元年(1222)十月大十五日己丑。大慈寺の一切經會也。二位家出で御う。前奥州參詣す。諸人群參す。
きょう にほん ごほんぞん しゃかにょらいぞう くよう どうし おうみしょうにんじってい おんふせ さきんじうりょう からあやさんたん うんぬん
今日、二品が御本尊の釋迦如來像を供養す。導師は近江聖人實禎。御布施は砂金十兩@、唐綾三端と云々。
参考@砂金十兩は、金約186.8g。金1gの相場は、2011.05.26買い取り価格1g4,175円。十両は、4,175×186.8g=779,890円。
現代語貞應元年(1222)十月大十五日己丑。大慈寺で一切経を捧げる法要です。二位家政子様がお出でです。義時さんもお参りです。大勢の人が集まりました。今日、二品政子様の御本尊釈迦如来の像を開眼供養です。指導僧は近江聖人実禎。お布施は砂金十両と中国製の綾織物三反だそうな。
貞應元年(1222)十月大廿五日己亥。辰刻。地震。 |
読下し たつのこく ぢしん
貞應元年(1222)十月大廿五日己亥。辰刻、地震。
現代語貞應元年(1222)十月大二十五日己亥。午前八時頃地震です。
貞應元年(1222)十月大廿六日庚子。内府〔公經〕昇進事。二品内々可令執申給云々。 |
読下し ないふ 〔きんつね〕 しょうしん こと にほんないない しっ もう せし
たま べ うんぬん
貞應元年(1222)十月大廿六日庚子。内府〔公經〕昇進の事、二品内々に執し申さ令め給ふ可しと云々。
現代語貞應元年(1222)十月大二十六日庚子。内大臣西園寺公経の昇進については、二位家政子様が内々に朝廷へ伝えましたとさ。