吾妻鏡入門第四十六巻

建長八年(1256)二月小

読下し　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　はれ　うしのこくあめふ　　　　　きょう　　しょうぐんけ　にしょ　　ごしょうじん　　はじ　　らる
建長八年(1256)二月小十九日辛巳。�ﾘ。丑尅雨降る。今日、將軍家二所�@の御精進を始め被る。

参考�@二所は、箱根、走湯の二権現と三島詣で。

現代語建長八年(1256)二月小十九日辛巳。晴れです。午前2時頃雨が降りました。今日、宗尊親王将軍家は、箱根・伊豆の二所権現へのお参りの精進潔斎を始めました。

読下し　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　はれ　　うこんたいしょうげんときさだあそん　　　にしょ　ほうへい　　おんし　　な　　　しんぱつ
建長八年(1256)二月小廿四日丙戌。霽。右近大夫將監時定朝臣、二所奉幣の御使�@と爲し進發す。

参考�@御使は、代参。

現代語建長八年(1256)二月小二十四日丙戌。晴れました。右近大夫将監北条時定さんが、二所権現への幣を納める代参として出発です。

読下し　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　きのう　よ　　　おおあめふ　　　うまのこくこうずい　 らいでん　　ふつかあめ　　よっ　　きょう　　およ　　　　うんぬん
建長八年(1256)二月小廿九日辛夘。昨日自り大雨降る。午尅洪水・雷電。二日雨に依て今日に及ぶと云々。

にしょ　ほうへい　　おんしときさだあそんきさん　　　　うんぬん
二所奉幣の御使時定朝臣歸參すと云々。

現代語建長八年(1256)二月小二十九日辛卯。昨日から大雨が降っています。昼頃には洪水と雷です。二日間も雨が降っているので、今日洪水になったそうな。」
二所権現への幣を納める代参の北条時定さんが帰って来ましたとさ。

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