吾妻鏡入門第四十七巻 　

正嘉元年(1257)閏三月大

読下し　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 はれ　　きょうひょうぎ　のとき　　さら　　ひきつけにんずう　　けちばんさる
正嘉元年(1257)閏三月大二日丁巳。�ﾘ。今日評議之時、更に引付人數を結番被る。

らいげつついたちよ　　　かく　しゅう　　もっ　　おこな　べ　　　のよし　　さだ　　くださる　　　　うんぬん
來月 朔 自り、此の衆を以て行う可き之由、定め下被ると云々。

いちばん　　〔　ふつか　〕　　　　　〔じうににち〕
一番　〔二日〕　〔十二日〕

　　むさしのぜんじともなお　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　でわのぜんじゆきよし
　武藏前司朝直　　　　　　　　　　　出羽前司行義

　　ぬいどののとうもろつら　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　せいさえもんのじょうみつさだ
　縫殿頭師連　　　　　　　　　　　　�C左衛門尉滿定

　　つしまさえもんのじょうなかやす　　　　　　　　　　　　　　　　　 かいきおおいのすけふみあき
　對馬左衛門尉仲康　　　　　　　　　皆吉大炊助文章

　　みずはらひょうえのじょうたかのぶ
　水原兵衛尉孝宣

　にばん　　〔　なぬか　〕　　　　　〔にじうろくにち〕
二番　〔七日〕　〔廿六日〕

　　おわりのぜんじときあき　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ちくぜんぜんじゆきやす
　尾張前司時章　　　　　　　　　　　筑前々司行泰

　　みかわのぜんじのりたか　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　たんごのかみよりかげ
　參河前司教隆　　　　　　　　　　　丹後守頼景

　　ながいのたろうときひで　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 あかしのさこんたいふかねつな
　長井太郎時秀　　　　　　　　　　　明石左近大夫兼綱

　　しんじじろうくらんど　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　つしまさえもんじろう
　進士次郎藏人　　　　　　　　　　　對馬左衛門次郎

さんばん　　〔じうににち〕　　　　　〔にじうしちにち〕
　　三番　〔十二日〕　〔廿七日〕

　　えちごのかみさねとき　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ぎょうぶしょうゆうのりとき
　越後守實時　　　　　　　　　　　　刑部少輔教時

　　ひたちにゅうどうぎょうじつ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　かずさのすけながやす
　常陸入道行日　　　　　　　　　　　上総介長泰

　　おおたみんぶのたうふやすむね　　　　　　　　　　　　　　　　　えのみんぶのたいふひろもと
　大田民部大夫康宗　　　　　　　　　江民部大夫弘基

　　おさだのひょうえたろうひろまさ　　　　　　　　　　　　　　　　　　おおくらしろうのりただ
　長田兵衛太郎廣雅　　　　　　　　　大藏四郎則忠

よんばん　　〔　ふつか　〕　　　　　〔じうににち〕
四番　〔二日〕　〔廿二日〕

　　いずみのぜんじゆきかた　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 さきのだざいしょうにためすけ
　和泉前司行方　　　　　　　　　　　前太宰少貳爲佐

　　なはさこんたいふしょうげんまさしげ　　　　　　　　　　　　　　　つしまのぜんじともなが

　那波左近大夫將監政茂　　　　　　　對馬前司倫長

　　やましろぜんじとしひら　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　かいぜんじいえくに
　山城前司俊平　　　　　　　　　　　甲斐前司家國

　　やまなのなかさつさたいふとしなが　　　　　　　　　　　　　　　　さいがのたろうなおもち
　山名中務大夫俊長　　　　　　　　　雜賀太郎尚持

　ごばん　　〔　なぬか　〕　　　　　〔にじうしちにち〕
五番　〔七日〕　〔廿七日〕

　　あいだのじょうすけやすもり　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 いせのにゅうどうぎょうがん
　秋田城介泰盛　　　　　　　　　　　伊勢入道行願

　　むしょうしょうけいかげより　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　しなののほうがんにゅうどうぎょういつ
　武藤少卿景頼　　　　　　　　　　　信濃判官入道行一

　　なかやましろぜんじもりとき　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　さとううきょうのしん
　中山城前司盛時　　　　　　　　　　佐藤右京進

　　なまなしんじろうゆきただ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　さいとうじともとし
　山名進次郎行忠　　　　　　　　　　齋藤二朝俊

現代語正嘉元年(1257)閏三月大二日丁巳。晴れです。今日の政務会議の時に、なおも裁判担当官の班を決めました。来月の一日から、このメンバーで行うように、お決めになられましたとさ。
一番は、二日と十二日
　武蔵前司北条時直　出羽前司二階堂行義
　縫殿頭中原師連　　清原左衛門尉満定
　対馬左衛門尉仲康　皆吉大炊介文章
　水原兵衛尉口孝宣
二番は、七日と二十六日
　尾張前司北条時章　　　筑前前司二階堂行泰
　三河前司清原教隆　　　丹後守安達頼景
　長井太郎時秀　　　　　明石左近大夫兼綱
　進士次郎蔵人光政　　　対馬左衛門次郎
三番は、十二日と二十七日
　越後守金沢実時　　　　刑部少輔北条教時
　常陸入道二階堂行久　　上総介大曽根長泰
　大田民部大夫康宗　　　大江民部大夫弘基
　長田兵衛太郎広雅　　　大蔵四郎則忠
四番は、二日と二十二日
　和泉前司二階堂行方　　前太宰少弐為佐
　那波左近大夫将監政茂　対馬前司矢野倫長
　山城前司深沢俊平　　　甲斐前司家国
　山名中務大夫俊長　　　雑賀太郎尚持

五番は、七日と二十七日
　秋田城介安達泰盛　　　伊勢入道行願（二階堂行綱）
　武藤少卿景頼　　　　　信濃判官入道行一(二階堂行忠)
　中原山城前司盛時　　　佐藤右京進行幹
　山名進次郎行忠　　　　齋藤二朝俊

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