貞應元年壬午(1222)六月小
貞應元年(1222)六月小十四日辛夘。甘雨降。終日不休止。日來炎旱及三十餘日。仍鶴岳供僧等奉祈雨事。當第三日有此雨。法驗揚焉。万人感嘆之云々。 |
読下し かんう ふ しゅうじつきゅうし
ず ひごろ えんかん さんじうよにち およ
貞應元年(1222)六月小十四日辛夘。甘雨@降る。終日休止せ不。日來の炎旱A三十餘日に及ぶ。
よっ つるがおかぐそうら きうたてまつ こと だいさんにち あた こ
あめあ ほう げんけちえん ばんにんこれ かんたん うんぬん
仍て鶴岳供僧等祈雨奉る事、第三日に當り此の雨有り。法の驗揚焉。万人之を感嘆すと云々。
参考@甘雨は、為政者が良い政治を行うと甘露な雨が降るという中国の伝説。
参考A炎旱は、日照り。旱。
現代語貞応元年(1222)六月小十四日辛卯。潤いの雨が降りました。一日中休みなく降りました。ここのところ30数日にも日照りが続いたので、鶴岡八幡宮の坊さんが雨乞いの祈りを始めて、三日目になってこの雨が降りました。祈祷の霊験があらたかだと皆が感心しましたとさ。