吾妻鏡入門第十七巻

建仁二年壬戌(1202)七月小

読下し　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 はれ　えんしゅうほうじょうよ　　きさんせし　　たま
建仁二年(1202)七月小十六日戊午。�ﾘ。遠州北條自り歸參令め給ふ。

現代語建仁二年(1202)七月小十六日戊午。晴れ。遠州北條時政殿が伊豆の北条から鎌倉へ戻られました。

読下し　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 はれ　　さきんご　しゅりょう　ため　　いずのくに　　ごしんぱつ　　ほうじょうのごろうおんとも　 もよおさる
建仁二年(1202)七月小十七日己未。霽。左金吾狩獵の爲、伊豆國へ御進發。北條五郎御共を催被る。」

また　つるがおか　をい　　　　ごきとう　　　 しぎょうさる　　　　 うんぬん
又、鶴岳に於て、御祈祷を始行被ると云々。

現代語建仁二年(1202)七月小十七日戊午。晴れました。左金吾頼家様が狩をするために伊豆国へ出発なされました。北条五郎時房がお供の侍を用意しました。同日に鶴岡八幡宮では、ご祈祷を始めましたとさ。

読下し　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　さきんご　ずしゅうよ　　　ごきちゃく
建仁二年(1202)七月小廿三日乙丑。左金吾豆州自り御歸着す。

現代語建仁二年(1202)七月小廿三日乙丑。左金吾頼家様が、狩を終えて伊豆から戻られました。（六泊七日）

読下し　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　おんまりあ　　　　 ほうじょうのごろう　　きない　　ひきのいやしろう　　　ひたのはちろう　げんしょう　　ぎいんらなり　　かずひゃくにじう　よんひゃくごじう
建仁二年(1202)七月小廿九日辛未。御鞠有り。北條五郎、紀内、比企弥四郎、肥田八郎、源性、義印等也。員百廿。四百五十。

現代語建仁二年(1202)七月小廿九日辛未。蹴鞠の会がありました。北條五郎時房、紀内所行景、比企弥四郎時員、肥多八郎宗直、大輔房源性、加賀房義印達です。蹴った数は、百二十と四百五十です。

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