吾妻鏡入門第廿四巻
承久二年庚辰(1220)七月大
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承久二年(1220)七月大晦日丁巳。自去夜半雨降。辰尅風雨尤甚。鎌倉中人家。或爲風顛倒。或依水流失。河溝邊卜居之輩多死亡。近來無比類云云。 |
読下し さんぬ やはん
よ あめふ たつのこく ふううもっと はなは
承久二年(1220)七月大晦日丁巳。去る夜半自り雨降る。辰尅
風雨尤も甚だし。
かまくらちう じんか ある
かぜ ためてんとう ある みず よっ
りゅうしつ かこう へん ぼっきょのやから
おお しぼう
鎌倉中の人家、或ひは風の爲顛倒し、或ひは水に依て流失す。河溝の邊に卜居之輩
多く死亡す。
きんらい むひ たぐ うんぬん
近來無比の類ひと云云。
現代語承久二年(1220)七月大三十日丁巳。昨夜の夜中から雨降りです。午前八時頃に風雨が一番激しくなりました。鎌倉中の民家は、ある家は風に倒され、ある家は水に流され、川沿いに住んでる連中の多くが死亡しました。近年比べようも無いひどい有様でした。
説明陰暦の七月末は、太陽暦の九月初めに当たるので台風であろう。
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