吾妻鏡入門人名事典名字の部
あいうえお かきくけこ さしすせそ たちつてと なにぬねの はひふへほ まみむめも やゆよわりるれろわん
かいのこしろうあきいえ甲斐小四郎秋家は、大中臣氏。京から甲斐に下っていたので、幕府の京下りの官人となる。3巻元暦元年(1184)六月十八日。公文所所司。4巻元暦二年(1185)四月十三日
かがのかじゃよりかね加賀冠者は、頼兼で、大和源氏、荒加賀頼房の末裔で、判官代頼安の男。源平盛衰記には、因幡国住人弥太郎盛兼が宇治合戦の際に頼政と仲綱の首を隠したと書かれている。2巻養和元年十一月十一日
かがみじろう二郎殿は、加々美二郎長淸で。治承四年「庚子」(1180)十月小十九日条で、加々美次郎長淸は「母が病気だ」と云って平家をだまして関東へ来ているが、兄太郎光朝は京都に残った。4巻元暦二年(1185)正月六日
かがみたろうかゝみ太郎殿は、秋山太郎光友。4巻元暦二年(1185)正月六日
かがみながきよ加々美次郎長淸は、後に小笠原となり、その子孫は今も続いている。2巻養和元年二月一日かがみながきよ二郎殿は、加々美二郎長淸で。治承四年「庚子」(1180)十月小十九日条で、加々美次郎長淸は「母が病気だ」と云って平家をだまして関東へ来ているが、兄太郎光朝は京都に残った。4巻元暦二年(1185)正月六日
かげさわじろう蔭澤次郎は､不明。但し蔭を鹿毛と考えると栃木県芳賀郡二宮町に鹿の地名有り。寿永二年(1183)二月廿三日
かさいきよしげ葛西三郎淸重は、秩父一族。葛飾の西なので葛西。葛飾区と市川市。2巻養和元年四月七日葛西は、葛西御厨で現葛飾区と市川市。柴又帝釈天から荒川に沿って上流へ１５分位歩いたところに葛西神社がある。また、四ツ木一丁目に西光寺があり、「西光寺は、鎌倉時代、関東の豪族として雄飛した葛西三郎清重の居館跡として知られています。当寺は古く家禄元年(1225)清重の創建と伝えられ、天台宗超越山来迎院と号しています。また、近くにある清重塚と称する古墳は葛西清重夫妻の遺骸を葬った場所といわれています。葛飾区・（社）葛飾区観光協会」
かさいきよしげがさはいする葛西三郎淸重が差配するは、奥州総奉行。9巻文治5年(1189)9月22日
かさいきよちか参考葛西清親は、清重―清親36巻寛元3年(1245)8月15日
かしまろくろう鹿嶋六郎は、頼幹。9巻文治五年(1189)八月十二日
かしわばらろくろう柏原太郎は、埼玉県狭山市柏原。9巻文治五年(1189)七月小十九日
かじわらかげさだ景貞は、梶原景定で朝景の子。文治二年(1186)十月廿四日甘縄神明の修理に梶原刑部烝朝景と共に同兵衛尉景定と書いて出てくる。4巻元暦二年(1185)四月十五日
かじわらかげすえ梶原源太景季は、鎌倉党。梶原景時の総領だが、なぜか源太なのか分からない。2巻養和元年四月七日景季は、梶原源太景季。これまでは梶原源太景季だったのが、次の文治元年(1185)九月小二日では、梶原源太左衛門尉景季で出演する。さすがの頼朝も宇治川の合戦に愛馬「磨墨（するすみ）」をくれてやるほど、可愛がっている景季なので、悪口を言ってない。4巻元暦二年(1185)四月十五日
かじわらかげたか景高は、梶原景高で景時次男。文治五年(1189)四月十八日兄の梶原源太左衛門尉景季と同平次兵衛尉景高で出演。正治二年81200)正月小廿日駿河國淸見關にて被討。4巻元暦二年(1185)四月十五日
かじわらかげとき梶原景時は、鎌倉党（桓武平氏系図参照）で鎌倉市梶原に墓と言われる五輪塔群が深沢小学校校庭内にあり。1巻治承四年八月24日
かじわらかげとし梶原景俊は、景時―景茂―景俊36巻寛元3年(1245)8月15日
かじわらともかげ友景は、梶原朝景で景時の弟。次は、文治二年(1186)十月廿四日甘縄神明の修理に梶原刑部烝朝景と弟の同兵衛尉景定と書いて出てくる。4巻元暦二年(1185)四月十五日梶原朝景は、梶原平三景時の弟。6巻文治二年(1186)六月十七日
かじわらへいじ梶原平次は、梶原平次景高。3巻元暦元年(1184)十一月六日
かずさごろう上総五郎兵衛尉は、藤原忠光。治承四年五月二十日左兵衛尉に叙任。平家の都落ちに従ったので平忠光と云う。父は上總介忠淸。弟が化粧坂下の景淸牢で有名な悪七兵衛景淸。12巻建久3年(1192)1月21日
かずさごんのすけひろつね上総權介廣常は、平忠常の直系。1巻治承四年九月一日
かずさときひで上総時秀は、常胤―胤正―常秀―秀胤―時秀36巻寛元3年(1245)8月15日
かずさのすけただきよ上總介忠淸は、伊藤上總介忠淸で富士川の合戰の侍大将。息子に謡曲景淸の悪七兵衛景淸、永福寺造営中に頼朝暗殺がばれて処刑された上総五郎忠光あり。4巻元暦二年(1185)五月十日
かずさのすけよしかね上総介義兼は、足利義兼。8巻文治四年(1188)正月六日
かずさひでたね上総権介秀胤は、常胤―胤正―常秀―秀胤36巻寛元3年(1245)8月15日
かずさひろつね上総權介廣常は、平忠常の直系。上総は親王立国なので權介でも事実上の支配者。1巻治承四年八月24日
かすやありすえ糟谷藤太有季は、神奈川県伊勢原市上粕屋、下糟屋。同所の高部屋神社は有季が社殿を造営と伝える。又館跡とも謂われる。堀田璋左右先生は、下糟屋西北方の八幡神社が殿ノ窪と云う館跡と書かれているのは、高森一丁目の八幡神社かもしれない。父は糟屋庄司盛季で相模糟屋荘（伊勢原市上粕屋）。10巻文治6年(1190)8月3日
かぞえのじょう主計允は、藤原行政、後の二階堂。4巻元暦二年(1185)五月八日後に永福寺のそばなので二階堂となる。6巻文治二年(1186)三月一日
かぞえのじょうゆきまさ主計允行政は、主計允藤原行政で後の二階堂。公文所所司。4巻元暦二年(1185)四月十三日
かたおかつねはる片岡八郎常春は、旧常陸国新治郡八郷町片岡で現石岡市片岡。5巻文治元年(1185)十月28日
かたぎりためやす片切太郎爲安は、満快系の伊那源氏。現長野県上伊那郡中川村片桐。3巻元暦元年(1184)六月23日
かつまたさぶろう勝〔間〕田三郎は、勝間田平三成長で静岡県牧之原市勝間に勝間田郵便局・同小学校あり。元榛原郡榛原町勝間。遠江最大の豪族。6巻文治二年(1186)二月六日。寿永二年(1183)二月十七日
かとう加藤は伊豆の武士。
かとうごかげかず加藤五景員の出家は病気などの一時的出家ではなく、世俗と断絶して侍身分ではなくなる出家と思われ、敵対関係も消滅する。1巻治承四年八月27日かとうごかげかずにゅうどう加藤五景員入道は、治承四年（１１８０）八月小廿七日石橋山合戰で敗北し逃げる途中で出家して伊豆山走湯權現へ逃げ込んでいる。3巻元暦元年(1184)七月十八日4巻元暦二年(1185)二月29日、加藤太光員・加藤次景廉の父
かとうじかげかど 加藤次景廉を見舞うふりをして、小中太光家に預けているめかけの亀の前に会いに行っている。2巻壽永元年(1182)六月八日
かどまのたろう門眞太郎は、不明。だが、栃木県佐野市馬門町ではないか。5巻文治元年(1185)十月九日
かねこのじうろう金子十郎は、金子十郎家忠。家範の子。7巻文治三年(1187)三月十九日（源平盛衰記の衣笠合戦で活躍）
かねだよりつぐ金田小大夫頼次は、上総国長柄郡金田郷現木更津市金田。後広常が景時に讒死され、蟄居中に病死する。1巻治承四年八月24日
かのうためすけ狩野為佐は、行光―為佐(前名を為光)36巻寛元3年(1245)8月15日
かのうのすけ狩野介は、狩野宗茂で茂光の子。伊豆国の介。静岡県伊豆の国市狩野川あたり。3巻壽永三年(1184)三月廿八日
かのうむねもち狩野介は、狩野宗茂で茂光の子。伊豆国の介。静岡県伊豆の国市狩野川あたり。3巻壽永三年(1184)三月廿八日
かばのかじゃのりより蒲冠者範頼は、蒲御厨で静岡県浜松市東区神立町に蒲神明宮があり、熱田神宮（熱田大宮司範季）の末社である。冠者範頼は、池田宿遊女の子で初見。寿永二年(1183)二月廿三日・3巻壽永三年(1184)正月廿日
かまたしんとうじ鎌田新藤次は、藤井俊長。8巻文治四年(1188)四月二十一日
かまたためなり鎌田七郎爲成は、鉾田市鎌田で旧鹿島郡鉾田町鎌田。寿永二年(1183)二月廿三日
がまのひょうのじょう賀摩兵衛尉は、種益で現福岡県嘉麻市。4巻元暦二年(1185)二月一日
かまたとしなが藤井俊長〔鎌田新藤次〕は、鎌田正淸の子。11巻建久2年(1191)1月大15日
かみしちとおたか宇佐那木上七遠隆は、山口県柳井市新庄佐保（さを）を宇佐保（うさほ）とし、国衙領を支配していた山口県熊毛郡平生町大字平生町の上七遠隆とする意見もある。4巻元暦二年(1185)正月26日
かみち神地は、美濃市上有地で美濃源氏出身地。1巻治承四年十月十九日
かめいのろくろう龜井六郎は、重淸。4巻元暦二年(1185)五月七日
かめのまえ龜前は、先月の「うはなり打ち」から幾らも経っていないのに、懲りずに御寵愛日を追って興盛なので、少しでも近くにと鐙摺（逗子市と葉山町の境）の大多和五郎義久の宅から小坪（鎌倉市から逗子市へ入ったすぐの地）へ引越しさせています。2巻壽永元年(1182)十二月十日
かやいん高陽院は、藤原 泰子（ふじわらの たいし/やすこ、（1095年-1156）は平安末期の后妃、女院。第74代鳥羽天皇の皇后。院号は高陽院（かやのいん）。初名は勲子。名の読みはいずれも「やすこ」。父は知足院関白・藤原忠実、母は右大臣源顕房の女・従一位師子。同母弟に法性寺関白太政大臣忠通、異母弟に宇治左府頼長がいる。6巻文治二年(1186)四月廿日
かわごえしげふさ河越小太郎重房は、埼玉県川越市で父の河越太郎重頼は秩父党の党首で武蔵検校職を持っている。5巻文治元年(1185)十月23日
かわごえしげより川越重頼は、埼玉県川越市で、秩父一族の頭領。武蔵国総検校職（軍事召集権）を帯する。後義経の連座で死刑になり、重忠に与えられたようだ。1巻治承四年八月26日彼は比企の尼の婿でもる。3巻元暦元年(1184)九月十四日寛喜三年(1231)四月廿日河越三郎重員が名目上だが返してもらっている。5巻文治元年(1185)十一月十二日川越重頼は、埼玉県川越市で、彼は比企の尼の婿でもあり、この時点では秩父党の頭領として武蔵国総検校職（軍事召集権）を帯する。後義経の連座で死刑になり、重忠に移る。1巻治承四年八月26日。3巻元暦元年(1184)九月十四日
かわごえやすしげ河越泰重は、重隆―能隆―重頼―重時―泰重36巻寛元3年(1245)8月15日
かわちのごろうよしなが河内五郎義長は、石河源氏。4巻元暦二年(1185)五月23日頼光系石川源氏で対馬の守護。
かわむらよしひで河村三郎義秀は、波多野一族のうち神奈川県足柄上郡山北町。JR御殿場線山北駅南に河村城址有り。1巻治承四年8月23日
きいごんのかみありつね紀伊權守有經は、豊島有經。6巻文治二年(1186)三月26日
ぎえん義圓は、乙若丸。鎌倉へ来て頼朝と対面してからなのか解らない。2巻養和元年三月十日
きくちたかなお菊地九郎隆直は、熊本県菊池市。2巻養和元年二月廿九日
ぎしょうぼうじょうじん義勝房成尋は横山党八王子。1巻治承四年八月二十日
きそさてんきゅう参考木曽左典厩及び子息は、木曽義仲と義高。9巻文治5年12月23日
きそのかじゃよしなか木曾冠者義仲は、この時点では木曾冠者義仲は信州にいるので、東山道で北陸道には出ていない。実は、平家は越前敦賀城を襲っているが三ヶ月かかっても落城させられなかったので、京都へ帰る。内容のまま読むと史実と合わない。2巻壽永元年(1182)九月十五日
きそのかじゃよしなかはこうづけのくにをさけ木曾冠者義仲上野國を避け信濃國へ赴くは、この時に、両者は川中島で対峙し、頼朝は裏切り者の叔父志田先生義広を木曾義仲が匿っており、これを差し出すよう要求した。しかし、木曾義仲が決断できず困り果てているので、嫡子義高を大姫の聟として人質に出すよう要求した。但し、平家物語では寿永二年三月中旬とあり、そちらの方が正しい。
きた紀太は、宗守貞。6巻文治二年(1186)八月26日
きっかわ吉香は、南家流で駿河國吉川郡。現静岡県静岡市清水区吉川。3巻元暦元年(1184)七月十日
きつじきんなり橘次公業は、元伊予国宇和郡宇和庄で現在の愛媛県宇和島市。3巻元暦元年(1184)九月十九日橘次公成は、元伊予宇和島の武士で平知盛に仕えていたが、治承四年十二月に父と供に見切りをつけ源氏へ下ってきた。弓作りの名人でもある。10巻文治6年(1190)1月18日
きのごんおかみ紀權守。波賀次郎大夫は、八月十日条に宇都宮左衛門尉朝綱の郎従として出演。俣者なので所領に及ばず旗などの名誉の証となったらしい。9巻文治5年(1189)9月20日
きのすえつね彼所の目代は、国府の代官で、紀季經。場所は市川市国府台（こうのだい）。1巻治承四年九月十三日
きむらのぶつな木村五郎信綱は、木村保で現都賀町木。寿永二年(1183)二月廿三日
きゅうろくけんじょうくにひら参考宮六傔仗國平は、近藤七國平。9巻文治5年12月24日宮六傔仗國平は、近藤七國平で、由来は近江守藤原。10巻文治6年(1190)1月13日
ぎょうぶきょう刑部卿は、難波頼經。6巻文治二年(1186)四月一日
きよつねあそん淸經朝臣は、平淸經。平重盛の三男。笛の名手として名高い。豊前柳浦にて入水自殺した。文治元年(1185)十月大廿日
きよはらすえうじ彈正忠季氏は、清原季氏。弾正台の三等官。弾正台は、行政組織を監察する役所。
きよひさひでゆき淸久次郎秀行は、久喜市。2巻養和元年二月十八日
きりゅうろくろう桐生六郎は、桐生市。寿永二年(1183)二月廿五日
くげごんのかみなおみつ久下權守直光は、直実のおば(母の姉妹)の亭主。12巻建久3年(1192)11月25日条に「直實の姨母(母の姉妹)が夫」とある。2巻壽永元年(1182)六月五日
くさのながひら草野大夫永平は、筑後国草野庄で御井・御原・山本など三千町歩。現在地名では福岡県久留米市の草野町草野。平安末期の長寛２年（1164）に草野永経（永平の父）が肥前国高木から入国し、吉木の竹井城に居城したと謂われ、平安末期より豪族・草野氏の城下町として栄え永平が勧請した旧草野祗園社で、須佐能袁神社がある。他に松浦郷（肥前国鬼岳城、現在の鏡山）を領し、鏡神社の宮司を兼ねていた。この人の孫の経永が、蒙古襲来の時、敵の船を分捕る大手柄を立てる。6巻文治二年(1186)閏七月二日、八月六日草野永平は、文治二年閏七月二日条に推挙され、文治二年八月六日条で在国司押領使を任命。同七日条で別な褒美をと云ってるので、その結果らしい。6巻文治二年(1186)十二月十日
くじょうよしつね右大將良經は、九条兼実の息子。4巻元暦二年(1185)五月六日。左大將〔良經卿〕は、九条兼実の子。11巻建久2年(1191)6月9日
くずはまゆきひら葛濱四郎行平は、葛浜郷で加須市。2巻養和元年二月十八日
くどうのいちろう工藤一臈は、富士の夜襲で曾我兄弟に討たれる工藤祐經。4巻元暦二年(1185)三月九日
くどうのいちろうすけつね工藤一臈祐經は、後に富士の夜襲で曾我兄弟にあだ討ちされる祐經だが、一臈は相摸國衙の武者所の長。3巻元暦元年(1184)六月十六日4巻元暦二年(1185)三月九日
くどうかげみつ工藤景光は、工藤庄司と号す。父は景澄。1巻治承四年八月25日
くどうすけつね工藤一臈祐經は、後に富士の夜襲で曾我兄弟にあだ討ちされる祐經だが、一臈は相摸國衙の武者所の長。3巻元暦元年(1184)六月十六日4巻元暦二年(1185)三月九日
くどうもちみつ工藤介茂光は大島へ流された鎮西八郎為朝にさんざん悩ませられる。この介は伊豆の国全体を把握する介で大島などの諸島も含んでいると思われる。1巻治承四年八月二十日
くないごんのたゆうしげより宮内権大輔重頼は、藤原（葉室一族）。妻が源三位頼政の娘。8巻文治四年(1188)七月十三日。8巻文治四年(1188)九月三日
くまがいなおざね熊谷次郎直實は、埼玉県熊谷市。この戰で我が子と同じ年の敦盛を討って無情を感じ出家した。熊谷寺が屋敷跡とも。3巻壽永三年(1184)二月七日
くまがいのじろうたいらのなおざね熊谷次郎平直實の、埼玉県熊谷市。熊谷は名字の地。次郎はあざな。平は姓。直實が実名で直は通字。2巻壽永元年(1182)六月五日
くまののべっとう熊野別當は、湛増か行快。6巻文治二年(1186)六月十一日
くろう九郎は、源義經の事で、全ての官職がなくなったので、弟として「あざな」で呼んでいる。5巻文治元年(1185)十一月十二日
くろうとうじ九郎藤次は、安達藤九郎盛長の次男で大曽根時長。出羽国（現山形県山形市大曽根）。10巻文治6年(1190)1月3日
くろうどさえもんのごんのすけちかまさ藏人左衛門權佐親雅は、藤原。4巻元暦二年(1185)四月24日
くろうどだいゆういえざね藏人大輔家實は、日野。9巻文治5年12月26日
けびいしかねつな検非違使の兼綱は、源兼綱。頼政の弟の子（甥）で頼政の養子になっているので、頼政が以仁王の謀反に加担していることを実は兼綱は知っている。しかし、この時点で平家は知らない。1巻治承四年五月十日
1巻治承四年五月十日
げんくろう源九郎は、源義経。3巻壽永三年(1184)三月二日げんくろうぬし源九郎主は、義経。3巻元暦元年(1184)七月三日
げんじは源氏は、頼信ー頼義（豫州禪門）ー義家ー義親ー爲義（廷尉禪門）ー義朝（左典厩）ー頼朝。1巻治承四年九月十一日
けんとくいん顯徳院と追号したのは、怨霊が祟るから。それでも祟りが治まらないので、後鳥羽院と追号した。1巻序文
けんれいもんいん建礼門院は、平淸盛の娘徳子で、高倉天皇の中宮となり安徳天皇を生み国母となる。4巻元暦二年(1185)三月24日。四月28日。
参考建礼門院〔徳子〕は、清盛の娘で高倉天皇の女御となり安徳天皇を生んだ。壇ノ浦で水に飛び込んだが助けられた。7巻文治三年二月一日。
こあげどとうざ小揚土藤三は、不明。小揚土の地名は無く、小揚の地名は、宮城県名取市飯野坂小揚場、新潟県岩船郡朝日村小揚とあり、揚土の地名は、秋田県大仙市南外揚土、福島県いわき市平揚土、同白河市東下野出島揚土、同石川郡平田村上蓬田揚土とあるが不明。では、小楊土で調べると無く、小楊も無し、楊土も無い。小柳では、駅名に小柳(青森)駅（ＪＲ東北本線）と小柳(石川)駅（北陸鉄道石川線）がヒットしたが、やはり不明。6巻文治二年(1186)二月六日
こうかもんいん皇嘉門院は、崇徳上皇の妻だった兼実の姉の皇嘉門院。6巻文治二年(1186)五月十八日
こうけん公顯は、元三井寺の本覚院。後に天台座主にまでのぼる。8巻文治四年(1188)二月四日
ごうしたろう合志太郎は、熊本県菊池郡合志町。2巻養和元年二月廿九日
こうじまゆきとき幸嶋四郎は、下河邊庄司行平ー行時。24巻承久1年7月19日
こうずち神地は、美濃神有知荘で美濃源氏。2巻養和元年二月十二日
こうづけのさぶろうくにうじ上野三郎国氏は、13年後の47巻正嘉元年(1257)10月1日以降には畠山上野三郎國氏と出るが、室町期の奥州畠山国氏とは別人で、上野前司源性畠山泰国の子あろう。36巻寛元3年(1245)8月15日
こうののしろうみちのぶ河野四郎通信は、伊予の人で北條時政の女婿。9巻文治5年(1189)10月1日
こがみちちか→みなもとみちちか
こさきのさいしょうみつよし故前宰相光能は、大井御門藤原光能。神護寺の三像、頼朝・重盛と共に描かれた人とされる。又、大江広元・中原親能の父とされる。6巻文治二年(1186)三月二日
ごじょうくにつな邦綱卿は、五条邦綱で清盛の懐刀。兵範記に邦綱卿東山六条末別業とある。10巻文治6年(1190)8月9日
こすけひろつね故介廣常は、上総權介広常で頼朝に「京都の事なんかほっといて関東は関東で知らん顔してやっていけばいいじゃん。」と云って、平家追討を渋ったので、梶原景時が頼朝の内意を受けて、寿永二年十二月廿二日御所で双六をしながら、一手待つ待たないの喧嘩をしたふりをして暗殺した。勿論明王院脇の梶原屋敷からは戦支度を整えた軍勢が三郎滝裏の廣常屋敷を襲撃した。後でその理由を上総一宮に謀反の願文を付けて鎧を奉納したからだと決め付けたが、壽永三年(1184)正月八日
こたろうなりたね小太郎成胤は、総領胤正の子で本家。9巻文治五年(1189)八月十二日
こちゅうた小中太は、中原の小太郎。1巻治承四年八月二十日・2巻壽永元年(1182)六月一日こちゅうたみついえ小中太は、小が分家、中は中原、太は太郎の略。11巻建久2年(1191)1月大15日
ごとうしんひょうえのじょうもときよ後藤新兵衛尉基淸は、父が前右兵衛佐頼朝の姉を義朝から預かり、面倒を見た。3巻元暦元年(1184)六月一日基淸は、後藤基淸。次の出演の五月十七日には新兵衛尉で出演。4巻元暦二年(1185)四月十五日。平治の乱の際に義朝の勢多の娘を保護して京都へ行かされた。後その娘が一条能保に嫁したので一条の家来になった。この人の十代後に後藤又兵衛基次が出る。
ごとうもとたか後藤基隆は、基清―基綱―基隆36巻寛元3年(1245)8月15日
このえもとみち近衛基道は、殿下渡領を渡さずに済んだので、経済的実力が残ったので、九条兼実は経済基盤が弱くて後に失脚していく。5巻文治元年(1185)十二月六日
こばやしのじろうしげひろ小林次郎重弘は、上野國小林郷で群馬県藤岡市小林。4巻元暦二年(1185)正月一日
こまつないふ小松内府は、淸盛の長男の平重盛。2巻壽永元年(1182)九月廿五日。3巻元暦元年(1184)四月廿日
こむつのかみ故陸奥守は、陸奥守源朝臣義家（八幡太郎）1巻治承四年九月30日
こもろのたろうみつかね小諸太郎光兼は、長野県小諸市。4巻元暦二年(1185)五月三日10巻文治6年(1190)1月22日
こよしあききゅうせき故義明舊跡は、横須賀市矢部の衣笠城と二の丸の三浦次郎義澄の屋敷と思われる。2巻養和元年六月十九日
ごろうたねみち五郎胤通も、千葉介常胤の五男で國分氏。9巻文治五年(1189)八月十二日
ごろうよしきよ五郎義淸は、その佐々木源三秀義が澁谷庄司重國の娘との間に出来た子。3巻元暦元年(1184)八月二日
こんどう 近藤は、三代前が近江守藤原なので近藤。2巻養和二年五月廿五日
こんどう近藤は秀郷流。1巻治承四年八月二十日
こんどうしちちかいえ近藤七親家は、堀田璋左右先生は板西郡に住せりとあるので、徳島県板野郡板野町。4巻元暦二年(1185)二月十八日
ごんのうちゅうべんかねただ權右中弁兼忠は、壬生。4巻元暦二年(1185)四月24日
